今回は、シルクスクリーンプリントについての知って頂けるといいのかなぁ程度ですが、記事にしましたので、興味のある方は是非とも一読いただけると幸いでございます。
少し長い投稿になってしまいましたので、お時間のない方は、ブックマークして時間のある時に読んでみてください。

シルクスクリーンプリントとは

われわれユニフォームクローゼットでは、キャップ・帽子をはじめ様々なアイテムにシルクスクリーンプリント(※以下シルクプリントと記載します。)が可能なオリジナルのサービスを行っております。
さて、実際、シルクプリントとはどのような技法なのでしょうか?詳しく解説していきたいと思います。

シルクプリントは、デザイン毎に専用の型を利用して生地などに直接インクを刷りつけるといった技法なのですが、そもそもの語源がこの型の中でも重要なメッシュとよばれる部分がシルク(絹)の素材が使われていた事に始まると言われています。今でもたくさんの場面でシルクプリントという技法は活躍しているのですが、版さえあれば、なんにでもプリントをする事が出来るのです、『極端に言えば水と空気以外はプリントが可能じゃ!』とシルクプリントの匠が楽しそうに教えてくれたものです。

版とは

さて、本題に入りたいと思います。一般的によくシルクプリントの値段を出すときや説明をするときに、版を使ってとか版代がかかるので枚数によって値段が変わります・・と説明するのですが、『版?版代?なにそれ?』といった反応が返ってくることも少なくありません。また、版の存在は知っていても実際どのようなものなのか?なかなか知る機会も少ないですね。シルクプリントでの版の存在は、非常に重要なのにあまり知られていないようなので、ここで取り上げる事にしました。

まず、版の構造から説明させて下さい。
一般的に版には、中がくりぬかれた枠(※木の素材・アルミの素材がよく利用されています。)にアミ戸のようなイメージのさらに細かくなったメッシュになった布が張られています。このメッシュにはたくさんの細かさが存在し、水性のインク・油性インクやデザイン・金銀・ブルゾン用などにより様々使い分けられています。説明としては、平らに置くとメッシュと底が密着するほうが下になります。通常最初は上からインクをたらせばすべて突き抜けてしまうように何も加工はされていません。たんなる細かいアミ戸的な存在感とでもいいましょうか?

実際の版について

さて、次にプリント時に利用される利用実際の版について説明していきます。

と、その前に、実は、この版の完成形に至るまでには、色々な作業が行われているのですが、ここまで知らなくてもいいのかな?と思うのと便利なインターネット上での解説しているページも多く存在していると思うので。ここでは割愛させていただきます。キーワードとさわりだけ書いておきますので興味のある方は是非、調べてみてください。この版が完成するに至るまでの工程で、『感光乳剤』と呼ばれる『光を感じて固まる水溶性の薬品』を利用して、光のあたる部分・光のあたらない部分作り上げ、透明のフィルムを使ってデザインを版に焼き付けます。この工程が『露光』という作業です。このような工程で版にデザインを焼き付けていくのです。

さてさて、話を戻します。
先ほど少し説明した工程により、インクが通る事が出来る道・インクが通ることが出来ない道に分かれました。上記イラストを見て頂ければわかると思いますが、緑色になっている部分は薬品が固まっていてインクが通らない。網目になっている部分がメッシュ部分でインクが通ることが出来るので、この版を使用すれば、希望するオリジナルデザインを生地へと刷り付けることが出来るのです。
では、どうやってプリントするのでしょうか?

先ほど作成した版を、例えばTシャツの上に密着させて置き、版の上に必要な量だけインクを置いて、専用の『スキージ』と呼ばれる道具でシュッとスライドさせるのです。
そうすると、インクを通る場所だけが生地に刷られて、乾けば生地にインクが固まって定着するというわけなのです。
(ちょっと注意事項:この際、縫製には必ずある縫い目や継ぎ目はでっぱりになりますので、シュッとスライドさせたときにガタンと膨らみをまたいでしまい、版が浮いてしまいインクが綺麗にプリントが出来ません。)

1つの版を作ってしまえば、上記のようにインクの色を変えると別の色をプリントできるのです。
同じ作業内で、このデザインが同じで色を変えてプリントする事を色替えとかインクチェンジなど様々な呼び方をしていますね。

この色替えをする際には、作業を一度中断したのち綺麗に版を洗ってしまわないと前の色がまざったりして汚れの原因になってしまいますので、同じ色でプリントするよりも作業が大変になってしまいます。よくシルクプリントのお店でも色替え代・インクチェンジ代などと値段がアップしているのを見かけますが、大変だから値段がアップするのです。ユニフォームクローゼットでも同じ事なのです。

一般的にものづくりをする際のポイントとしては、『大変→通常より値段が上がる』と認識してもらえればいいのではないでしょうか。

多色プリントの原理

さてさて、プリントの話に戻りましょう。

1色でプリントする場合は版が1個でシンプルで分かりやすいのですが、2色・3色・4色と色数が増えていくと色の数の分だけ版を作成しなければなりません。実際何色までプリントが出来るのかというのははっきりお答えできませんが、わたしの経験では10色程度までのシルクプリントは見た事はございますが、近年ではインクジェットプリントという技法もある為なかなかそこまでの多色はおすすめする事はありません。

さてさてさて、プリントの話に戻ります(汗)。
先ほどから使用しているデザインを使って、ピンクレッドとデイジーの2色のプリントにしてもた場合の説明ですが、ピンクレッドのインクが通り抜ける為の版とデイジーのインクが通り抜ける為には2種類の版を作成しなければなりません。

一般的に薄い色からプリントすることが多いですかね?
1つめの版をプリントして、インクが生地に定着して乾いたら、次の色の版を重ねてずれないようにプリントするという風に色を重ねていきます。
3色・4色・5色・・と同じような工程がどんどん増えていく。というのがシルクスクリーンプリントの原理のお話しなのです。

もちろん色替えをする事も可能です、↓こんな感じです。

版は同じでインクの色を変えてプリントしていくという事なのです。
そのような中で、ふと疑問が生まれ、質問が出てくることがあるのですが、『デザインが同じでも、大きさが変わると新しく版が必要ですか?』と聞かれますが、わたし自身、何とか対応したい気持ちもあるのですが・・版を使っている以上、どう頑張ったとしても大きさは変えることができません。
もう1つ版を作成することをおすすめ致します。

同じ版でも落とし穴!

ちょっとひっかけ問題的な内容も書いて今回は終わりにしたいと思います。
さて、問題です。
先ほど同じ版を使ってプリントの色を変えたりできるお話しをさせて頂きました。では、アイテムがかわるとどうなるのでしょう?
アイテムが違っても同じ版なら共通で出来るのではないでしょうか?

・・・
答えは、ものによります(笑)。
答えになってないですか?すいません。ものによってできるできないが変わってきます。
実際、出来るのですが、ちゃんとしたプリントにならないという方が正しいかもしれませんね。

例えばの話、イラストを見て下さい。
ウェアやグッズを板に差し込んで固定しているイメージを表現しています。プリントする際は、1方向からウェアなどを着させて固定させてからプリントをしていくのですが、1方向から着させると向きが逆になってしまう現象がアイテムによって起こってしまうのです。版も固定する方向が決まっている為、同じ版でも上記のような現象が起こってしまうのです。特にトートバックとTシャツでは一目瞭然・・真逆になってしまいますね。

では、ブルゾン・ジャンパー系商品とTシャツなら差し込む方向が一緒だから大丈夫でしょう・・というのも答えは、『できない』になってしまうんです。

シルクスクリーンプリントは、すべて同じインクでプリントしているわけではなく、綿専用・綿/ポリエステル専用・撥水専用と同じプリントでもインクが変わってくるのです。インクの硬さなどにより版が細かすぎるとインクが落ちなくて詰まってしまったりとインクに合わせたメッシュを使用しているのです。

言葉では簡単に伝えてしまったとしても、かなり奥が深い技法になるのです。

まとめ

今回は、たいそうな投稿になってしまいましたが、この一連の流れをまったく知らなくてもユニフォームクローゼットでオリジナルデザインでものづくりが出来るのごご安心下さいね。お客様は、『へぇ~そうなんだ』と軽く受け流していただければ大丈夫でございます。

お客様がシルクプリントでものづくりをしたい際は、こんな感じのデザインでTシャツを作って欲しいとか帽子を作って欲しいといった感じで伝えてもらえれば大丈夫です。知識がなくてもよいものづくりが出来るというコンセプトがユニフォームクローゼットの魅力でもありますので、お気軽に丸投げしてください。

以上、ながながと書き連ねてしまいましたが、最後までお付き合いいただきありがとうございます。